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ポスポーロ

​南北問題から考える会とは?

ポスポーロとは

​ 2018年にフィリピンの貧困地域を訪れたメンバーによって、理念や目標というよりも、フィリピンで出会った絶対的貧困下に生きる人々を支援する必要性、自分たちが見たものを多くの人に伝えなければならないという責任感、そして自分たちの存在を根本から問い直さなければならないという衝動によって結成されたのが本会です。

​なぜ南北問題考える会ではなく

南北問題から考える会なのか

 私たちは南北問題を途上国の貧困問題や開発援助の問題というように一つの分野として捉えるのではなく、また貧困や格差、自然環境、ジェンダー、マイノリティなどの社会問題と並列される問題として捉えるのでもなく、南北問題とは、私たちの社会という実体と私たち一人一人の持つ価値観の土台に位置する問題だと考えています。別の言い方をすれば、南北問題とは私たちの思考や行為の対象というよりも、私たちが社会について考える時の視野の取り方、つまり南北問題を視野に入れた視野の取り方こそが重要だということを意味する言葉だと考えています。

 よって、南北問題から考える会をさらに正確に言えば、南北問題を視野に入れ、既成概念に囚われることなく私たち自身の価値観や社会の在り方について考え、問題解決のために行動していく会であるのです。

 

 

南北問題から
指針

活動の三本柱

 南北問題から考える会では、南北問題の解決に取り組むために必要な活動を、貧困層への支援、南北問題についての啓発、ライフスタイルの見直しの3つとして考えています。これらは三位一体で相互補完的なものであると考えています。

支援活動について

 私たちは支援活動の目的を、貧困状態にある人々の生活苦をできる限り軽減することと、貧困当事者が主体的に自らの状況改善に取り組んでいけるような支援をすることだと考えています。現在ポスポーロでは、トンド地区の貧困家庭の子どもの教育費を毎月定額で支援するBaon Projectや臨時の支援(医療費、就職支援、住居費など)を行なっています

 

​啓発活動について

 ポスポーロでは、社会に向けて南北問題について伝えていくにあたって、途上国の貧困層の暮らし、南北問題の構造、私たちにできること、という3点に整理して考えています。途上国の貧困層の暮らしについては、フィールドワークで実際にマニラの貧困地域を訪れたメンバーが、それぞれの体験について語ることで、途上国の貧困層が置かれている状況の厳しさをリアルに伝えることができると考えています。

 一方で、他の2つの南北問題の構造と先進国の私たちにできることについて伝えるためには、まず自分たち自身が知っていなければなりません。ポスポーロでは、南北問題についてより詳しく、より分かりやすく伝えられるようになるためにも、週例MTでは学習会の時間を作り、歴史や経済、文化、政治、地理など、より多面的な視点から南北問題への理解を深めることに努めています。

​ライフスタイルの見直しについて

 ここで言うライフスタイルの見直しとは、途上国の労働者搾取や自然環境破壊に象徴されるグローバルな問題から女性差別や障害者差別、マイノリティの社会的排除などの身近な社会問題に対して、現代社会に生きる一人一人にも責任があるという理解と自覚の下、そうした問題の改善のために一人一人の日常生活の中でできる実践一般であると言えます。私たちの活動では支援活動と啓発活動、そしてこのライフスタイルの見直しを三位一体で相互補完的な3本柱だと考えていますが、実際にはこのライフスタイルの見直しこそが私たちが最も重視する活動です。第一に、私たち自身のライフスタイルの見直しの実践があって初めて支援活動や啓発活動に真の意味で取り組むことができるのだと考えています。

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